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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第16章 温もりは海を越えて


「千景さん。さっきのって、乙骨憂太とかっていう彼氏ですよね?特級だからですかね?めっちゃ包容力あるじゃないすか」

野薔薇が憂太に興味を持ったようだ。
特級というのは関係ないけど、憂太はすごく優しい。
優しすぎて、過保護。

野薔薇が憂太の最後の言葉の意味に気づいていなくて、心底安心した。
「そうだね」と返すと真希が突っかかってくる。

「なぁにが包容力だよ。最後、"やらせろ"つってただろ。ただの変態だろうが」

真希の気持ちは知ってる。
それでもいつも通りにしている真希に私は、複雑に思いながら苦笑するしかなかった。

そして真希は、最後の言葉の意味に気づいていた。
恥ずかしくなって、シーツに顔を埋める。

「憂太は……意外と我慢出来ないの……」

「全然"意外"じゃないぞ?」

パンダまで会話に入ってきてニヤニヤする。

憂太は……私の中に入ると、我慢出来ずに気持ちよくなる。
私のことはあんな散々言われたんだ、憂太のことだって言っていいよね?

それでも、はっきりとみんなに知られるのは嫌で、濁して呟いていた。

「憂太は爪が綺麗……」

「そうなのか?特に気にして見てなかったわ」

真希が思い出そうと、斜め上を見て顎に指を添えた。
――私の為に綺麗にしてくれてるの。

憂太は……いてもいなくても、いつも会話の中心にいる。
私の全てだから。

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