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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第15章 交流会


大きな音が聞こえて窓から外を覗くと、加茂さんと赤い何かで縛られた鵺が飛んでいる。
そして、加茂さんは着地し、鵺は落ちた。

あの赤い何かは血液だろう。
赤血操術。
加茂さんの術式。

恵も外に出て、地面に降りる。
私もすぐに降りて、恵の隣に並んだ。

「恵!援護する!」

「あんたがこれ以上怪我したら、面倒なんだけど」

心配してくれている。
"怪我をしてるから休んでろ"と。
――もう少し、優しく言ってよ。

加茂さんと恵が走り出すのを見て、術式を発動した。

「断罪ノか……ッ!」

いきなり大きな木のような物が伸びてきて、みんなでそちらを向く。
その木の影で何かが動いた。

「棘?!」

「狗巻先輩!」

棘が屋根を走り、こちらを向いた。

「に・げ・ろ!」

棘が呪言を私たちに向けている。
迫り来る木から咄嗟に逃げた。
足がズキズキと痛む。

気づいた恵に抱え上げられ、そのまま横抱きにされた。
棘も合流して、必死で逃げる。

――結局私は、守られる側なのだろか……。
棘にも恵にも守られて……私は恵の姉で、準1級術師。
棘や加茂さんと同じなんだ。

帳が降り、私たちの進行を阻むように扉を突き破って、木が生えてきた。
そこに降りてきたのは――特級呪霊。

悟が前に襲われた特級呪霊だろう。

「ツナマヨ」

棘が親指と小指を立てて、顔の横で振る。
言われた通りスマホを取り出したが、恵が先に悟に連絡した。

「ちょっと待て。君たち2人は、彼が何を言っているのか、わかるのか?」

「今そんなこと、どうでもいいでしょ。相手は領域を使うかもしれません。距離を取って、五条先生のところまで……」

次の瞬間、呪霊が動き出し、恵のスマホを殴った。
スマホは画面が割れ、飛ぶ。

「動くな!」

棘が呪言を使うのとほぼ同時に影を伸ばす。
――押さえ切れない……。

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