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呪いのなかで、恋々【乙骨憂太】

第16章 温もりは海を越えて


次の日に交流会の野球は行われ、カオスと化していた。
メカ丸はピッチングマシンだし、西宮さんのみ呪術を使える仕様だし、真希はわざと東堂の顔にボールを投げるし……。
東堂は嫌われてるし。

そして結果は――2対0で、東京校の勝利となった。
今年の姉妹校交流会も、私たち東京校の勝利となり、みんなで歓喜する。

1年たちは数日後、任務で恵の母校へと行き、帰ってきてみんなで遊びに行ったようだ。
私は1人で任務に向かい、終わらせて高専へと帰ってきた。

「……なんでいるの」

高専の入口に最も会いたくない人物が立っていた。
ああやって待っているのは二度目。

「婚約者に会いに来るんは、当然やろ」

「私の婚約者はあなたじゃない」

金髪を風で揺らし、片側の口角を上げる男――禪院直哉。
左手をぎゅっと握った。
任務を終えてすぐに指にはめた指輪の感触。

――大丈夫。憂太はここにいる。

「私は好きな人がいるから、あなたと結婚するのも、あなたの子供を産むことも出来ない」

「それ、君の呪力やないやろ。臭いわぁ」

眉をピクッと動かし、顰める。
"近づくな"と全身で言っているのに、直哉は気にせず一歩一歩距離を詰めてくる。

あの時のことを思い出して、身体は硬直した。
――まだ、怖い。

そうこうしているうちに、直哉は私の目の前へと迫る。
手首をギリギリと掴まれていた。

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