第14章 君に触れて
目が覚めると、ふかふかな布団に包まれていた。
辺りを見渡すとここは、ホテルの一室のようだった。
――誰もいない。
シーンと静まり返った部屋でボーッとする。
ゆっくりベッドから起き上がって、部屋をうろちょろした。
入り口近くの扉に近づくと、水音が聞こえてくる。
誰かがシャワーを浴びているようだ。
誰かはわからないが扉を開けて、浴室を確認した。
――上だけ見てれば大丈夫。
下を向かなければ、"何か"を見る可能性はない。
湯気は立っておらず、頭からシャワーを浴びる黒髪の男性。
「……憂太?」
「あ、起きた?」
憂太だと気づき近寄ると、シャワーの水が足にかかる。
「冷たっ!……水浴びてるの?風邪引いちゃうよ?」
「あははは……ちょっと、頭でも冷やそうかと……」
意味がわからず首を傾げるが、憂太は理由を言わなかった。
少し屈んだ憂太はシャワーの温度を上げる。
「服、脱いでおいで。一緒に浴びよっか」
憂太の言葉に従い、服を脱いで浴室に戻る。
汗をかいていたから、ベタベタしている。
促されるまま憂太の前に立ち、温かいシャワーを浴びた。
憂太が優しく髪を撫でてくれる。
そのままお腹に移動した手に優しく抱き締められながら、汗を流した。