第15章 交流会
悟が歌姫先生を振り回しながら、"スタート"の合図を告げた。
森の中を1列になって走り抜けていく。
2級呪霊を目指して走っている中、3級以下の呪霊が現れた。
真希が祓おうと先に走っていくが、玉犬を出している恵が止める。
雄叫びを上げてその呪霊を祓ったのは東堂だった。
いきなり目の前に飛び出してきた暑苦しい男に足を止める。
「よーし!全員いるな!まとめてかかってこい!」
悠仁が走り出し、東堂の顔面に膝を入れる。
そのタイミングで私たちは、バラバラに走り出した。
東堂の足止めを悠仁がする。
それが作戦だった。
恐らく、東堂なら悠仁を殺したりはしないはず。
だが、京都校は固まって行動してるようだ。
悠仁がいる、東堂がいる辺り。
やはり京都校の生徒は、悠仁の暗殺を命じられているのだろう。
「殺したり、怪我させたりしたらいけないんでしょ。それを……大人が破ってどうすんの」
悠仁はさっき初めて会ったばかり。
それでも、失いたくないと思った。
恵の同級生。私の後輩。
――守られる側から、守る側になるよ。憂太。
「戻るぞ」と言った真希の後をついていく。
来た道を戻っていき、京都校のメンバーを見つけた。
加茂さんと霞だ。
真希は霞、恵は加茂さんに攻撃を仕掛ける。
私はその2人の影に、自身の影を伸ばした。
縄のようにした影で、2人の影に巻き付ける。
だが、霞には弾かれた。
――霞の術式って、なんだっけ……。
霞は真希と共に離れていく。
まさか離れていくとは思わず、どうするか迷う。
真希はきっと大丈夫。
でも、霞の術式がわからない。
それに対して恵は、準1級の加茂さんが相手。
御三家の嫡男。
「真希!早く戻ってきてね!」
「おう!」
例え霞の術式がわからなくても、真希が負けるとは思えない。
刀を持っている辺り、呪具同士のやり合いになるだろう。
加茂さんを拘束することに意識を向けた。