第11章 白の温もり
胸にあった手は頬に移動し、撫でながら「おやすみ」と言われた。
まだ胸を揉んだだけで、何もしていない。
――気が変わったのかな?
目を瞑っている憂太の顔をジッと見ていると、堪え切れないという風に吹き出した。
「ふふ。どうしたの?そんな見つめられると、眠れないよ」
「だって……えっちしに来たのかと……」
憂太はもっと笑い出し、「したいの?」と額を合わせて見つめ合う。
改めて聞かれると恥ずかしくて、全力で首を振った。
「そこまで拒否されると悲しいけど……ちゃんと"抱き"に来たでしょ?」
片手で髪に触れ、もう片方の手は腰に回り、ぎゅっと抱き締められた。
"抱く"ってえっちのことじゃなくて、そのままの意味だったのか……。
揶揄われたのだと気づき、憂太の胸を軽く叩いた。
えっちなことばかりを考えてる自分が恥ずかしい。
「ごめんね。当分えっちなこととか出来ないかも……色々やることがあって……でも、したくなったら言ってね?」
――自分から言うのは恥ずかしいのに……。
憂太の状況を考えると、頷くことしか出来なかった。
特級から4級まで降級した憂太。
もしかするとまた里香ちゃんを使えるようで、「守りたいものがあるから」と、必死に努力を重ねている途中。
そんな彼の、足枷にはなりたくなかった。