第12章 新しい波のなかで
恵が呪術高専に入学して数日。
憂太は特級に返り咲き、日々任務に追われていた。
そんな中で、やっとまとまった休みが出来た。
「3日はいれるよ」
夜中に帰ってきた憂太は真っ直ぐ私の部屋に来て、刀を床に置いた。
また白に戻った学ランのボタンを外し、スラックスの紐を解く。
Tシャツと下着姿になった憂太は、そのままベッドに潜り込んできた。
髪型を変え、身長もまた少し伸びた。
どんどん大人っぽくなっていき、目眩がするほどかっこいい。
――もう少し可愛げがあったのに……。
「次、海外なんだ。滞在がどのくらいになるかわかんない」
「そ、そっか……」
今までよりも会えなくなる。
寂しさは募り、今にも爆発しそうなのに。
「寂しい?する?」
髪を撫でながら抱き締められる。
額の上辺りに鼻を埋め、吸い込んだ。
――匂い、嗅がれた……。
憂太は、寂しくないのかな?
「疲れてるでしょ?寂しいけど、我慢する」
「そっか。でも、海外行く前にしたいな。まだ一度しか抱けてない」
あの日以降、憂太は努力を重ね、そして度重なる任務。
一緒にゆっくり出来る時間など、ほとんどなかった。
――行って欲しくないな。
そんな風に思うくらいには、憂太不足。
もちろん私も努力をしてきた。
私が特級呪術師になるのは、夢のまた夢。
棘と一緒に準1級呪術師にはなれた。
それでも、憂太は遠い。