第10章 百鬼夜行
里香ちゃんと共に何度も攻撃を仕掛けるが、夏油は全て防いだり躱したりしている。
どちらの攻撃も決定打にはならない。
里香ちゃんと僕の攻撃を三節棍で防いだ夏油を睨む。
「結局猿共は、自分より秀でた存在から目を背けたいだけなのさ」
「神になりたいなんて、子供じみたこと言うなよ」
たこのような呪霊の足が絡みついてくる。
それを刀で斬ると三節棍が飛んできて、躱すことが出来ず転がった。
「里香!!」
三節棍を振り翳しながら飛んでくる夏油を見て、里香ちゃんを呼んだ。
里香ちゃんはすぐに千景を抱え、僕も抱えて躱す。
「私が望むのは啓蒙ではない。選民だよ。数が多いというだけで、強者が弱者に埋もれ虐げられることもある」
里香ちゃんの手から抜け出し、一気に距離を詰めた。
先程よりも速度を上げて、攻撃を仕掛けていく。
友達も恋人も、こいつが傷付けた。
許せるはずもない。
夏油の三節棍を躱し、一気に刀に呪いを込めた。
殴るように刀を振ると、三節棍で防がれる。
刀は砕けた。
何かを言っている夏油の頬に拳を叩きつける。
呪力が黒く光り、いつもよりも強く、拳が入った。
夏油は転がり、仰向けのまま、空から視線を動かさなかった。