第10章 百鬼夜行
真希さんや千景が戻って来ない。
土煙など上がっている。
何かあったようだ。
その場に行ってみると、夏油が1人歩きながら、何かを語っていた。
「真希さん……」
真希さんが血溜まりで倒れている。
「パンダくん?」
胸には穴が空き、腕はちぎれ、綿が出ている。
「憂太……」
「狗巻くん?」
「に、げ、ろ……」
辛うじて意識のある狗巻くんが呪言を使うが、その言葉には呪力が乗っていないようだ。
そして、夏油の腕の中には――服がはだけた千景が力なく抱えられている。
腕はだらんと落ち、白い太腿からは赤黒い液体が滴っていた。
「ダメじゃないか、乙骨。大切な人の処女は奪っておくものだよ」
歯をギリッと噛み締めた。
「来い、里香!!」