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夢のまま【サンジ】

第1章 はじまり


向かい側のテーブルでは、 ルフィがもう食べ始めている。

「うめェ!!」

「早い早い」

ウソップがツッコミを入れる横で、 チョッパーがちょこんと皿を抱えている

「すごいな……ほんとに船だ……」

ぽつりと呟くと、 サンジが横に立ったまま見下ろしてくる。

「まだ現実感ねェか?」

「あるような、ないような……」

「そりゃそうだろな」

軽く笑ってから、 あなたの前にスプーンを置いた。

「まずは食え、ことみちゃん」

「……はい」

一口食べた瞬間

「……っ」

止まる

「どうだ?」

「……美味しすぎて無理です」

「は?」

「泣きそうです」

「大げさだろ」

そう言いながらも、 サンジの口元は少しだけ緩んでいた

その時

「なあことみ!!」

ルフィがまた横から顔を出す

「お前どこから来たんだ!?」

「だからそれ説明したじゃないですか……!」

「海の外の海か!?」

「説明が雑すぎる!!」

周りが一気に騒がしくなる。

その中心で

サンジは少しだけ離れた場所に立って、 煙草をくわえながらあなたを見ていた。

騒がしいのに、 なぜかそこだけ静かに感じる視線。

「……ことみちゃん」

「はい?」

呼ばれて振り向くと、 サンジが軽く顎で指した。

「ちゃんと食っとけよ」

それだけ言って、 また料理の方へ戻っていく

たったそれだけなのに

さっきより少しだけ、 この世界に居場所ができた気がした
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