第2章 2
桟橋に船が寄せられて、きしむ音が響く。
ロープが投げられ、上陸の準備が進んでいく。
「うおーー!!」
今にも飛び出しそうなルフィをナミが止める。
「ちょっと!順番!」
その後ろでサンジの声。
「ほら、降りるぞ」
みんなが次々と船から降りていく中で、 ことみだけが少し動けずにいた。
(え、これどうやって降りるの……)
高さの感覚が思ったより違う。
船の縁に立つと、ほんの少しだけ足がすくむ。
「……っ」
モゾモゾと位置を直していると、
「何やってんだよ」
後ろから声。
振り返る前に、軽く腕が引かれた。
「えっ」
そのまま、ふわっと視界が浮く。
気づいた時には、もう地面の上だった。
「……え?」
「降り方くらい覚えとけ」
サンジが普通の顔で手を離す。
軽い。
ほんの一瞬のことなのに、 何が起きたのか少し理解が遅れる。
「す、すみません……」
「別に謝ることじゃねェよ」
それだけ言って、サンジは前に歩いていく。
ことみは自分の足元を見て、 ようやく地面に立っていることを実感した。