第5章 自覚
食事を終えると、アリスと中也は住み込みの部屋に移動した。
部屋分けでも一悶着あった。
今回、応募してきているのはアリスを除いて全員男だった。
なので、アリスは一人部屋、他の男たちは4人で1つの部屋が割り振られていた。
となると、当然だが中也と共には居られない。
そこでアリスは盛大に駄々をこね始めたのだ。
「お兄ちゃんと一緒がいいーー!!」
「然し、2人部屋はもうない!4人部屋もだ!」
「いいもん!一緒に寝るから同じ部屋がいい!!」
バタバタ手を動かしながらごねまくった結果、一人部屋にアリスと中也が一緒の部屋になったのだった。
「一人部屋に2人になって良かったが、4人部屋に手前が来ることになってたら如何する心算だったンだよ」
「それは考えてなかった!う〜ん、その時はもっと暴れてたかも?」
「お前、頭いいのか悪いのか分かんねェな」
「多分いい筈!……多分!」
ベッドに腰掛けてそう云うとハッと気付く。
「ベッドが1つしかない…」
「そりゃそーだ」
矢っ張り、莫迦なのかもしれないと中也は溜息を着いた。
電気湯沸器に水を入れ、持ってきていた紅茶パックをまたもや持ってきていたカップに入れてお茶の準備をするアリス。
「紅茶は分かるが、ティーカップも持ってきてたのかよ」
「『狂ったお茶会』に置いておけば取り出し放題だから」
「……そうかよ」
「はい、中也兄の分」
「サンキュ」
貰った紅茶に口をつけ、話を切り出す中也。
「で?初日の感想は」
「う~んとね、多分明後日くらいに動きがあるんじゃないかなーと睨んでるよ」
「何を根拠に」
「私を除いて全部で32人のアルバイト、従業員が1日で約1箱。此れを一週間だと?」
「約220か」
「それを私一人で1日で20箱。4日目で皆の分合わせて約200上がる予定とする、と」
「3日目の夜にノルマを達成できる見込み報告が出来る寸法か」
中也の答えにコクリと頷く。
「でも待て。俺達の探しているモノと何の関係がある?」
中也の質問にアリスは一寸考える。
「私も見たことないから確かじゃないけれど、目の前の部品が『銃器』なんじゃないかな??」
「!」
アリスの言葉にハッとする中也。
確かに、可能性としては充分に有り得る。