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【文スト】不思議の国の異能少女・陰

第5章 自覚


アリスと中也は、募集の用紙を元にアルバイトを申し込んだ。
偽ったのは所属と年齢のみ。
何事もなく無事に採用されてーーー


『部品は精密機械に使う大事なもの。必ず手袋をし、丁寧に扱うようして下さい。一箱終わり次第、次の材料を持ってくるので速やかに挙手するようにして下さい』


そう指示されて、アリスと中也は手袋を着用すると、一番前の、パレット数枚で高くされた、全体を見渡せる位置から拡声器を使って話している男に注目していた。


位置取りとしては、学校の授業を聞いているかのような配置だ。
指示を出している男の方を向いて、横に6、縦に10の席が等間隔に設けてある。
所々、空席があり、そこには部品の入っている段ボールが積まれていた。

中也とアリスの席は前から数えて8番目。

後ろ2列は、凡て段ボールや部品の袋で埋まっていたため、実質、一番後ろの席に居た。


ザッと数えて30人前後ッてところか。
同じ繋ぎ服着てる奴が数人点在してやがるッつー事は、其奴等は此処の工場の者の可能性が高いなーーー。


中也は目線だけ軽く動かして、同じ状況下にある人間の数を大まかに把握し終わると、自分達が座っている机の上にある、大量の部品の山に向き直った。

段ボールの中に詰め込まれた、螺程の小ささの物から鍵ほどの大きさの物まで様々な大きさと形をしている部品の中から、『見本』と同じ数種類の部品を探し出して、袋に一纏めにするーーーというのが目的らしい。


「うわぁ…結構大変な作業だね」

「だな」


『見本』は全部で6枚ーーー。
2000はある部品の山、100はある種類の中から、『見本』に書かれたパート①~パート⑥の品種毎に振り分ける作業だ。
分けるだけなら未だしも、部品の数も品種毎にバラバラだし、共通する部品だってある。

パート①a部品5個、b部品3個、c部品4個…
パート②c部品2個、L部品2個、r部品6個…
の様に、どれ1つとして同じ数はない。



『何か判らない事があれば何時でも質問してください。それでは、作業に取り掛かってください』

その号令で、一斉に作業に取り掛かる。
中也も見本を見ながら、手を動かし始めた。


アリスはというと、見本をジッと見ていた。
その時間、凡そ3分弱。
6枚全て見終わったと同時に見本を後ろの席に置いた。
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