第5章 自覚
ポートマフィアの本部に戻ってきて、アリスは荷物と、2人の人間を太宰に引き渡した。
地下牢に閉じ込められている女と男を一瞥し、太宰は溜息を着いた。
「……一応聞いてあげるけど、この二人は?」
「***に関係していると思う2人だよ?」
「うん、そうだろうね。………で?」
「後は治兄の仕事でしょ?きっと役立つと思って生け捕りにしてきたよ!」
ニッコリと笑っていうアリス。その後ろでニヤニヤしている中也。
「あー…嫌がらせに嫌がらせで返すなんて良くないよ?アリス」
「大丈夫。治兄にしかしないから」
キッパリと云うアリス。
「じゃあ、あとは宜しくねー」
「……。」
アリスはそういうとその場を去っていった。
「躾がなってないんじゃい?中也」
「俺のじゃねえよ、まだな」
「……そう」
太宰は少し考えるが、すぐに止めた。
「じゃあ頑張れよー」
「チッ、心にもないことを」
手をヒラヒラさせて去っていく相棒に舌打ちしてぼやく太宰。
そして、牢屋の中にいる男と女を口元に笑みを浮かべながら睨みつけた。
ビクッとする2人。ガクガクと震えている。
「見ての通り、仕事を押し付けられて苛ついているんだ、私。ーーーー大人しくお喋りしてもらおうかな?」
太宰の仕事が片付くのも、そう時間は掛からなかった。