第4章 パラサイト その1
眩しい光で目を閉じた中也だったが、光が落ち着くと目を開けてーーー驚愕した。
「何だァ?!こりゃ。何が如何なッてる!」
中也は、今までいた場所と違う所に自身が立っていることに驚きを隠せなかった。
中也は横から生えた本棚の上に立っていた。左側にはシャンデリア。自身の頭上にはテーブルと椅子があり、そこに座っているアリス。
「手前、どうやってそこに座ってる!?」
「此処では私がルールだから」
アリスはそう云って、指をパチンと鳴らした。
カッと、また眩しく光ったと思うと、中也はアリスと同じテーブルに着いていた。
「『狂ったお茶会』にようこそ」
ニッコリ笑っていうアリスに、驚きを隠せずにキョロキョロしている中也。
全体的に可愛らしいインテリアで包まれているが、自分たちのテーブルの横に、この場所にそぐわない汚れた木の箱が30箱ほど積んであった。
「影に呑まれた時にね、この『狂ったお茶会』を発動して影の中にあったこの物資を移動させてみたんだ」
「……はあ。」
説明を受けているが、ついていけてない中也。
「私の『狂ったお茶会』は、居る場所と同じ大きさの異空間を作成して引きずり込めるの」
「そうですか……」
アリスの異能の次元が違いすぎて、最早話を聞いていない中也はフラフラと木箱に歩み寄り、を確認する。
ーーー確かに横流しされたはずの薬や銃火器が入っていた。
「此れを現実世界に持って帰れるのか?」
「勿論」
パチン、と指を鳴らすアリス。
3度目の眩い光が消え去ると、中也は元の執務室に立っていた。
そこには、先程までなかった木箱が積まれていた。
中を確認すると先程と同じ、間違いなく自分たちの荷物だ。
「有難うなアリス」
「お安い御用だよ」
えっへん、と云うアリスの頭を撫でてやると中也は内線で何処かに連絡した。
間もなくして、黒服が数名現れる。
「運んでくれ」
「はっ」
中也の指示で次々と荷物を運ぶ男たち。
其処に、太宰が戻ってきたのだった。
「あれ。何これ」
「横流しされてた荷物だ。アリスがあの野郎から取り返してくれてた」
「おや。流石アリスだね」
有難うと、お礼を云うとニッコリ笑って返すアリス。