第4章 パラサイト その1
「却説、と」
太宰は話を切り替えるように云うと、捕虜達を見た。
ビクッと一斉に震える捕虜達。
「後の数名の仲間を答えられるのは誰だい?」
中也が落とした男を片手で持ち上げると、再度檻の中に投げ入れた。
まだチャンスが巡ったと悟った男たちが一斉にアピールを始める。
全員答えられるという男をアリスが判別し、その男を檻からだす。
「全員を此処に連れてき給え。そうすれば君の処遇を考えよう。嗚呼、変な気を起こさないようにしてよ。逃げたり裏切ったりすれば如何なるかーーーわかるよね?」
太宰の冷たい言葉と瞳にやられ、男はコクコクと頷くことしかできなかった。可哀想に震えは未だ止まっていない。
だが、生き残るチャンスを逃すわけない男は、目的を達成すべくその場を去ったのだった。
「広津さん、あの男の見張りをお願いできるかい?それで処罰としよう」
「……承知した」
広津も男を追うようにその場を去る。
「私はそれまで暇だね?」
「そうなるねえ。中也にお茶でも淹れてもらっておいで」
「うん!中也兄お茶淹れてー」
「……おう」
太宰と目配せをする中也。
そうして、アリスと中也はこの場を去っていったのだった。
去っていった二人を見送った太宰は部屋の隅にあった椅子を檻の前に移動させ、座る。
「未だ、お話ができる人は居るかな?」
アリスの力でここに居る者は裏切り者だと『確定』した今、残りを見つけるのは太宰にとってはそう難しい事では、無い。
太宰が拷問で失敗することなど無いのだからーーー