第4章 パラサイト その1
「で、どうすンだ?」
「ふむ、如何しようかね。アリスに一人ずつ『訊いてもらう』となると手間も時間も掛かる」
「うーん。私もできればそれは避けたいなぁ。疲れそうだし」
考え込む3人。
アリスは、ため息をついて、続けた。
「でも、確実な方法は太宰のお兄ちゃんが云った通り、聞いて回るしかないのかも」
「そうだねえ。取り敢えず、この者たちを処分しよう」
「「「!?」」」
笑顔で云う太宰に、一気に青褪める捕虜たち。
「太宰。今は人手不足だ。この人数一遍には流石に勿体無ェだろ。吐くもの吐いちまった奴だけ助けてやったら如何だ?」
「ふむ。中也の提案にしては善いアイディアじゃないか!」
その言葉を聞いて、捕虜達がハッとした顔になる。
助かる見込みがある、と。
「わ、私は他の仲間の事を知っております!」
「嘘付くな、この野郎が!俺は共に行動したこともあります!本当です!」
醜い争いが始まるのを、太宰は見もせずにアリスに視線を寄越す。
「如何だい?アリス」
「うーんと、右から3番目の人が嘘ついてないよ」
「!有難うございます!!」
指名された男は喜び、礼を述べ、他の者は不満を口にする。
正直、アリスと中也、そして太宰にとっては、仲間の情報を知っている人間ならば誰でも良かったのだ。
「アリス、出してあげて」
「はぁい」
そう云うと、広津を出した時のように男を一人引っ張り出した。
その時だった。
「なっ……!?」
男は黒い何かに呑まれ、姿を消したのだった。
そして、
「これ以上、仲間を消されるのは困るからな」
影から別の男が現れたのだったーーー。