第5章 記憶×記録
真希とパンダが乙骨に視線を向けた時には、
明らかに、落ち込んでいた・・・
パンダ「乙骨ぅ……。」
思わず哀れむような視線を向けるパンダの隣で、
真希は盛大にため息を吐いた。
真希「ってか、お前もしっかりしろよ。」
乙骨「えぇ?!」
真希はびしっと乙骨を指差す。
真希「あのクソ教師に、いいようにされていいわけないだろ。」
乙骨「……。」
真希「万が一の時は、こちとら総出で叩きに行くから。」
さらっと恐ろしいことを言いながら、
真希はじっと乙骨を見る。
真希「お前はお前で、ちゃんとしろ。」
その言葉に、乙骨は少し目を丸くする。
ぶっきらぼうで乱暴な言い方なのに、不思議とちゃんと励まされているのが分かった。
乙骨「……はい。」
小さく笑って頷くと、真希は「ならいい」とでも言いたげに視線を逸らす。
その横で、パンダがぼそっと呟いた。
パンダ「……真希の方が親ポジじゃん。」
真希「誰がだ。」
パンダ「俺と真希はこの辺でお暇するからさ。
2人でゆっくり話しなよ。
邪魔して悪かったな。」
乙骨「いやいや、、、ありがとうね、、、!さんにも2人を紹介できたしよかったよ!」
「・・・・真希ちゃん、パンダくん、また話聞かせてね」
ふふっ、と柔らかく笑う顔。
それはいつも見ていた横顔だった。
乙骨(あぁ、、、やっぱり好きだなぁ)
真希「・・・!もちろん。じゃ、またな」
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2人きりになって、また静かになる。
「いい人たちだね、
・・・・パンダくんは人というか、パンダというか、、、パンダか。」
乙骨「ふふっ、そうだね。」
「五条さんも乙骨くんも、みんなに愛されてるね。
ふふっ、笑っちゃダメかもだけど、
みんなのやりとりが-」
その瞬間だった。
ぐい、と腕を引かれる。
「……っ!」
気づけば、強く抱き寄せられていた。
突然のことに息を呑む。
肩へ回された腕に、ぎゅっと力が込められているのが分かった。
乙骨の体温が近い。
互いの体温が直に伝わる。
乙骨「……ごめん。やっぱり、我慢できない。」