第5章 記憶×記録
風に揺れる黄色い花の向こうで、
乙骨と主人公が並んで座っているのが見える。
パンダ「おっ、なんかいい雰囲気じゃね?」
真希「……。」
パンダ「乙骨、頑張ってんなぁ。」
真希は返事をしなかった。
けれど、ひまわり越しに見える乙骨の横顔を見つめる目は、
どこか優しかった。
乙骨(今度、僕の友達もぜひ紹介させてよ。)
パンダ「お、聞こえる聞こえる!」
真希「しっ!」
真希に額を小突かれ、パンダは慌てて口を押さえる。
乙骨(みんな、会いたがってるよ。)
一瞬の沈黙。
次の瞬間、パンダがぱっと顔を輝かせた。
パンダ「俺らの話してるのかな~!」
真希「だろうな。」
パンダ「いやぁ〜、乙骨いいやつだなぁ〜。」
にやにやと嬉しそうに頬を緩めるパンダを見て、
真希は呆れたように息を吐く。
真希「・・・ったく。」
はな(ありがとう、あの、、、もし、的外れなこと言ってたら本当に恥ずかしいんだけど・・・・)
パンダ「・・・はっ!もしや、気づいたかなぁ」
真希「しっ!!」
はな(私は、乙骨くんの・・・)
パンダ「・・・・。」
真希「・・・・。」
2人とも静かに次の言葉を待った。
(――っ……。)
2人とも、暑さと、もう一息のそれに思わず喉がなる。
パンダ(・・・ゴクリッ)
真希(・・・・ゴクリッ)
乙骨(・・・・僕は、はなさんの彼氏です。)
パンダ「おぉ・・・!」
思わず漏れた小さな声を、真希が肘で黙らせる。
乙骨(・・・・っていっても、む、無理に思い出さなくて大丈夫ですからね?!
少しだけさみしいですが・・・
僕は大丈夫です。
次は僕が守ってあげますから。)
風鈴が、ちりん、と鳴る。
その音の中で、パンダはじわ〜っと目を細めた。
パンダ「……青春だなぁ。」
真希「お前、保護者かよ。」
パンダ「あれ?乙骨、こっちみてない??
・・・なんか、目が合ってる気がするんだ」
真希「・・・・あ。」
パ・真(バレた)
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