第4章 任務-3
乙骨「遅くなってごめんね、大丈夫?」
穏やかな声。
だが。
その背後で。
ブワッ――――!!
黒い呪力が吹き上がる。
乙骨「かなり派手にやられたようだね。」
穏やかな声。
乙骨は蘆屋へ視線を落とす。
乙骨(さん・・・・!生きては・・・いるか。)
ツタに拘束された身体。
微かな呪力。
乙骨(呪力の消費量がかなりまずいな・・・。)
乙骨「虎杖くん、これを!」
乙骨は背負っていた布包みを片手で解いた。
現れたのは、一振りの剣。
細身の刀身。
黒に近い鈍色。
そして、刃へ刻まれた七つの星の紋様。
伏黒「……それって。」
乙骨「そう、さんが持ってきた北斗七星剣。高専の保管庫から借りてきたよ。」
ヒュン――――
剣が、伏黒へ向かって投げられた。
伏黒「っ!」
反射的に掴み取る。
乙骨「使い方は先生から教わったでしょう?さんと虎杖くんを頼んだよ!」
それだけ言い残してリカちゃんこと
「折本里香」と土地神へ立ち向かう。
里香「ユウゥタァァァァ……♡」
現れた里香の気配に、土地神の輪郭が大きく揺らいだ。
乙骨「里香ちゃん」
里香「ン゛〜?」
乙骨「早めに終わらせようか。」
・・・次の瞬間。
ゴォッ――――!!
里香が地面を砕きながら飛び出した。
吹き抜けを埋め尽くす根へ、真正面から突っ込む。
土地神「――――ッ!!」
だが、土地神のツタが一斉に乙骨へ襲いかかる。
里香「ジャマァ!!」
ッ――――!!
巨大な腕が振るわれる。
たったそれだけで、吹き抜け一帯の根がまとめて吹き飛んだ。
床が砕け、壁が軋む。
・
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伏黒は虎杖に駆け寄り、北斗七星剣を振り下ろした。
――――スゥ。
黒ずんだツタが、ゆっくりと崩れ落ちていく。
虎杖「……蘆屋先生」
崩れ落ちた身体を、虎杖が咄嗟に支える。
反応はない。
呼吸はある。
外傷は命に係わるほど深くはなかった。