第6章 春夏「秋」冬
ぶわ、と。
の身体から呪力が一気に溢れ出した。
空気が震える。
押し潰すような圧が部屋中へ広がり、畳の端がばさりと揺れた。
直哉「・・・・ほぅ。」
感心したように目を細める。
その一瞬。
蘆屋は直哉の手首を強引に払う。
「っは・・・!」
そして、そのまま。
体勢を低く落とし、鋭く蹴りを放つ。
狙うのは顎。
迷いのない一撃。
だが。
直哉「おっと。」
ぱっ、と。
直哉はまるで踊るみたいに軽く身を引く。
紙一重で蹴りが空を切った。
「っ・・・!」
直哉は掴んでいた手を完全に離し、そのまま数歩後ろへ下がる。
乱れた前髪の隙間から覗く目が、愉快そうに細められた。
直哉「なかなかのモンやなぁ。」
蘆屋は咳き込みながら喉を押さえ、鋭く睨み返す。
首には赤い痕がうっすら残っていた。
直哉はそんな姿を眺めながら、楽しそうに肩を揺らす。
直哉「そーんな顔して。教師やのに、随分物騒やなぁ。」
「・・・・あなたに言われたくありません。」
声は掠れていたが、その瞳はまだ折れていない。
それを見て。
直哉は、さらに面白そうに笑った。
使用人「おや、、、直哉様。いらっしゃっていましたか。
失礼しました。
こちら・・・」
直哉「蘆屋先生・・・やろ。」
使用人「ご存じでしたか、失礼しました。
真希さんの進路の件で・・・。」
「・・・・出直します。」
直哉「くっくっく・・・また来てくれるの待ってるわ」
「失礼します。」
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(禪院直哉・・・・。最悪な男だ・・・。)
直哉(いいモン、見つけたなぁ。)
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