【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第7章 5
帰宅後、玄関のドアを閉め、唐揚げ棒の串と透のアイスの棒をゴミ箱に放り投げる爆豪。
ソファにどかっと座り、コーラのキャップを開ける。
「残りの食ったら寝んぞ。」
そう言いながらも、隣に座る透との隙間を詰めなかった。——いつもなら勝手に密着してくるくせに。深夜のテンションが落ち着いて、少しだけ素に近い空気が流れていた。
「うん、もう眠いや…。」
そうして二人は深夜のコンビニ飯を終えた。透はソファに横になる
ソファで横になった透を一瞥する。
「ベッド行け。」
「連れてって。」
チッと舌打ち。だが断らない。コーラを置いて立ち上がると、ひょいと透を抱え上げた。
透も慣れたように爆豪にしがみつく。
軽い。身体が腕の中でふわりと揺れる。——何回抱えても同じことを思う。
「飯食え。もっと。」
寝室までの数歩。ベッドに下ろすと、布団を雑に被せた。
「うん…そろそろちゃんと食べて、鍛えなきゃね。」
その言葉に少し目を細めた。透のプロヒーローとしての表情を見る。
「当たり前だ。」
電気が消えた。カーテンの隙間から街の灯りだけが薄く差し込んで、二人の輪郭をぼんやりと浮かべている。
微睡みの中、爆豪が横にいて、透の髪を撫でる。手のひらから髪の毛が落ち、爆豪が透を見つめて僅かに微笑む顔が重い瞼の向こうに見える。
(……なんで、そんな風に見るの。)
透の思考は、声にはならずそのまま寝落ちた。
透が眠りに落ちた後も、しばらく髪を梳く手はやまなかった。——やがてその手も止まり、寝息だけが暗い部屋に満ちた。