【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第6章 4
透はその笑った顔をじっと見ていた。
「爆豪くんて…」
爆豪は新しいシーツを片手に振り返る。
「あ?」
「いつも、手繋ぎながらエッチするよね…。」
シーツを持つ手が止まる。一拍の沈黙。
「……たまたまだろ。」
ぶっきらぼうに言って、目を逸らした。
たまたまではない。ほぼ毎回だ。激しく腰を振っている最中も、必ずどちらかの手が相手の指を探している。本人がそれを自覚しているかは——怪しいところだが。
黙々とシーツを替える横顔。耳の先だけがうっすら赤かった。
「風呂入んぞ、先に。」
透は頷く。
二人がバスルームに消えた後、リビングの時計が午後十時を指していた。散らかった服、倒れたクッション、テーブルに置きっぱなしのコップ。セックスの痕跡がそこかしこに残る高層マンションの一室。