【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第6章 4
爆豪の家に来て十日が過ぎた頃。
その日も二人で夕食を食べていた。メニューは肉じゃが。
「わぁ、この味付け、好きだ。」
ちらりと横目。
「そうか。」
爆豪の口角がほんの少し上がった。
「爆豪くん。後で、肩治ったか見て欲しい。」
箸が止まる。
「もう痛く無いんか。」
「痛みは無くなってきたから、結構いいと思うんだけど、後ろ自分で見れないから、見てほしい。」
頷く。
「飯食い終わったら見る。」
夕飯を終えて、ベッドで状態を確認してもらう。透はするりと着ていたTシャツを脱ぐ。
傷とアザがあった箇所を爆豪の目が追う。
「……ほぼ消えてんな。」
手を伸ばし、指先で肩甲骨の上あたりを軽く押した。痛がるかどうか確かめている。
「どうだ。」
「ちょっとだけ痛むくらいだ。」
もう一度、今度は少し強めに押す。
「ここは。」
「そこは平気、さっきの場所の方が痛かった。」
指を離す。安堵が一瞬だけ顔に出て、すぐに引っ込めた。
「ん、まぁいいだろ。」
「ん、ありがとう。」
透は爆豪を見上げて微笑む。
見上げてくる山吹色の瞳と下着姿。距離が近い。——まずい、と思った時にはもう遅かった。視線が首筋から鎖骨、そして下へ流れた。
一週間以上、何もしていない。同じベッドで寝て、飯を作って、肩を冷やしてやって——それだけの生活。健全すぎた反動が、今この瞬間に押し寄せてきた。
目を逸らそうとして、逸らせない。
「……着ろ。」
透はそのまま着ていたキャミソールの肩紐をずらす。
「……しないの?」
赤い目に熱が灯る。
「——お前から誘っといて後で後悔すんなよ。」
肩紐をずらした手に自分の手を重ね、そのまま指を絡めて押し倒した。