【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第6章 4
食事を終えて、病院に向かい、肩のゲガを見てもらう
総合病院の整形外科の待合室は、朝一番にもかかわらず混んでいたが、予約のおかげでスムーズに診察室へ通された。医師はアザの範囲を丁寧に診て——
モニターにレントゲン写真を映しながら。
「骨には異常ありません。ただ、筋繊維の損傷が広いので、しばらくは安静にしてください。湿布と痛み止め出しておきますね。あと——」
眼鏡越しに透を見る。
「体重、だいぶ落ちてませんか?他の科の受診もお勧めしますよ。」
「大丈夫です。そのうち元に戻ります。」
カルテに何か書き込みながら。
「そうですか。ただ、長引くようでしたら必ず来てくださいね。」
診察室を出た後、そのまま常飲しているOCも婦人科で買い足す。
爆豪は待合室で腕組みして待っていた。出てきた透に一言。
「何だって。」
「骨大丈夫だって。ただ、しばらく安静。」
そうか、とも言わず、処方された薬の袋をひったくるように持った。
病院を出ると真夏の日差しが二人を照りつけた。駐車場まで歩きながら。
「仕事はいつから復帰だ。」
「二週間後かなぁ。あ、秘書に言わないと。」
車のドアを開けてやりながら。
「言っとけ。」
エンジンをかける。冷房が効き始めるまで少し間がある。ハンドルに手を置いたまま。
「二週間、俺んち来い。」
「え???」
前を見たまま。当然だろ、という顔。
「いや、自分の家あるし…。」
信号で止まり、透を見た。
「あの家で一人でぶっ倒れてたらどうすんだ。」
それだけ言って、また前を向く。
透は何も言い返せない。
「わかった。」
ふんっ、と短く鼻を鳴らして車を発進させた。