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【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】

第7章 5








事件から二日。病院の個室には、重苦しい沈黙と消毒液の匂いが充満していた。


窓から差し込む午後の光が、ベッドに座る爆豪勝己の険しい横顔を白く飛ばしている。胸元から脇腹にかけてを幾重にも包帯で固定された彼は、自分の掌を凝視したまま動かない。

その傍らに、任務明けの轟焦凍が立っていた。


「……透はどうした。」

掠れた声で、爆豪が問う。

「さっき見てきたが、まだ眠っている。外傷は塞がっているが、個性の過剰使用による貧血と衰弱が激しいらしい。……命に別条はない。」

轟は淡々と答えたが、その声には微かな揺らぎがあった。報告を聞き、爆豪は小さく息を吐く。だが、その眉間の皺は刻まれたまま消えない。

「あの現場、どうなった。」

「公安が動いた。ホークスが直接手を回して、『指定ヴィランの再犯に対する、プロヒーローによる正当防衛』として処理されている。現場の凄惨な状況はすべて秘匿された。表向き、大事にはなっていない。」

爆豪は鼻を鳴らしたが、その表情は晴れない。公安の隠蔽工作など、本人たちの記憶の前では何の慰めにもならなかった。




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