第7章 第57回壁外調査――崩壊
作戦は混乱を極めていた。
突如現れた女型の巨人によって、支援班が次々と蹂躙されていく。 巨大樹の森を疾走する私たちの背後に、その死の足音が迫っていた。
「また死んだ! 助けられたかもしれないのに!」
エレンが馬上で絶叫する。
目の前で仲間が潰されていく光景に、彼の精神は限界に達していた。
「リヴァイ班がやらなくて、誰があいつを止められるんですか!」
エレンが巨人に変身しようとした瞬間、私は冷徹な声を浴びせた。
「エレン、ちゃんと前を見て。今は全力で走って」
「#NAME1 さんは何か知っているんですか!?」
「……知らない。でも団長のことだし、何かしら考えているはず……」
私の言葉を遮るように、前を行く兵長が低く、重い声を響かせた。
「選べ」
「……!」
「自分を信じるか、俺やこいつら調査兵団組織を信じるか。……好きに選べ」
エレンの瞳が大きく揺れる。 だが、ペトラ先輩たちが叫ぶ「私たちを信じて!」という声が、彼の背中を押した。
「……! 進みます!」