第7章 第57回壁外調査――崩壊
長距離索敵陣形。私はリヴァイ班の一員として、中央後方の馬車を守るように馬を走らせていた。
その馬車のすぐ傍らには、馬に跨る人類の希望――エレン・イェーガーがいる。
(……解せない)
馬の蹄が立てる規則正しい音を聞きながら、私は思考を巡らせる。
ここは本来、安全な補給班が位置する場所だ。
リヴァイ兵長率いる精鋭のリヴァイ班を、わざわざ戦線から遠いこの位置に配置する意味が分からない。
(エルヴィン団長のことだ。ただの護衛に、これほどの戦力を割くはずがない。……何か、班の誰も知らない「真の目的」がある……?)
ちらりと隣を走るペトラ先輩を見る。
彼女は真っ直ぐに前を見据え、仲間と団長を信じ切った表情をしていた。
胸元のポケットに忍ばせたネックレスの重みが、私の胸を冷たく叩く。