第6章 つかの間の休日
「――ねぇ、明日。みんなで非番を合わせない?」
ペトラ先輩の唐突な提案に、食堂の空気が一瞬だけ止まった。
57回壁外調査を数日後に控え、誰もが「次」の死を覚悟し、神経を研ぎ澄ませている時期。
そんな時に出た休日という言葉は、場違いなほど甘やかで、毒のように響いた。
「いいじゃないか! 賛成だよペトラ!」
沈黙を破ったのはハンジさんだった。
「ちょうど私も資材の買い出しに行きたかったんだ。リヴァイ、いいだろう?」
兵長は紅茶のカップを静かに置き、面倒そうに鼻を鳴らした。
「……勝手にしろ。ただし、街じゃ調査兵団の身分は隠せ。余計な騒ぎを起こすな」