第1章 俺だけの先輩【アルハイゼン】
.
学生の頃話しをしてたのは歳が近かったカーヴェと
たまたま学生の頃森で出会ったティナリの2人だ。
「………私、たまに思うんだ。
今ティナリに誘われてレンジャーをしてるからなんだけど
知論派じゃなくて生論派に入ってれば良かったなって」
ティナリが渡してくれた飲み物を飲みながら
焚き火に向かってつぶやいた。
それを聞いたティナリは耳をピクピクさせながら
少し困った様に笑いながら私に答える。
「うーん。勿論生論派の方が活かせる部分は
多いかもしれないけど、そもそも先輩が知論派じゃなかったら
あの日、森で出会って無かったと思うんだ。
先輩は物覚えがいいからどの学派でも大丈夫だったと思うし
過去やってきた事は絶対無駄にはならない。
それにこれからまだまだ長いんだから少しずつ経験して行こうよ、僕たちと一緒に」
後輩とは思えない、しっかりとした、それでいて
ずるい私が今欲しい言葉を貰ってしまった。
たまに思い出してしまう。
同じ知論派の後輩、アルハイゼンを。
学生の頃はそれはもう嫉妬してしまったものだ。
.