第1章 俺だけの先輩【アルハイゼン】
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起きた時は見知らぬ場所。
一応生活は出来そうだけど…どこだここ。
「おはようございます先輩、起きましたね」
「………アルハイゼン」
「もっと俺の名前を呼んで欲しい」
「ここ、どこなの?」
惚けた顔で私に話しかけてきている。狂ってる。
「ここは俺の家の地下です。
因みに防音なので叫んでも何も聞こえません。
先輩が"いつ来ても"良い様に作っておきました」
「わざわざ…作った…って事……?」
「残念ながら先輩は神の目を持っていない。
そして脱出できる様な物は元々この部屋には持ち込んでいない、先輩にはずっとここで過ごしてもらいます」
「そんな事…ッ!誰かに絶対バレる!誰かが助けに来てくれ「来ませんよ」
「え?」
「来ません、俺がそう根回ししました。
アーカーシャで調べても先輩の事は出てこない、俺がそう書き込みし直した」
そう言われて心が折れてしまった。
どこで何を間違えたのだろう、昨日の集まりに参加した事?
遠征時にアルハイゼンを思い出してしまった事?
………学生の頃、アルハイゼンとの会話を絶った事?
「……少しずつで良いんです、俺の事知っていって下さい。
俺だけの、ユメコ先輩」
そう言ってアルハイゼンは嬉しそうに嗤った。
【俺だけの先輩】end.