Wild Flower【ガチアクタ/ザンカ/現パロ】
第8章 灰とクオリア
「普通じゃないん、そう思うのって」
「え?」
「いや普通じゃろ、自分も相手も責めてまうのは」
「いや、あの、……え?」
「人間誰しも持っとるが。自分の見とうないもんぐらい」
「うん、そうなんだけど」
「それと自分の価値は全く別もんじゃ」
「………」
「あと見る目ない言うたけど、なんや、その年で千里眼でも習得するつもりなん?単に経験積んだだけじゃろ」
打っても打っても返される。
そんな気分になって唖然としているわたしの横で、そろそろ行こか。そう言って立ち上がった。
暗闇を抜けて、また大きな水槽の前を通って、出口と書かれた通路で彼の足が止まった。
わたしを見下ろしたその視線があまりに熱を帯びて、着火剤にするには十分だった。
「それでも俺は、あんたがええんじゃ」
わたしの本音を聞いた上で尚、彼はこんなことを言うんだ。
線を引く前にずけずけと入ってこられる感覚が、不快になるどころかどうしてか、見たいと思ってしまった。
変化の先の、怖さ以外の別のものを。
〜閉店後のDahlia座談会〜
「どうだったよ、初デートは」
「スカートが、………」
「あ?スカート?」
「あれはヤバいやろ、反則じゃて」
「楽しんだようで何よりだ」