Wild Flower【ガチアクタ/ザンカ/現パロ】
第4章 スタディ・ステディ
「なぁ」
「ん?」
「連絡先、教えとこか?」
「え、なんで?」
互いに合わせたつもりもないのに止めた足に、何となく向き合う形で見上げると、頭一個分はゆうに超えてる彼と視線が合う。
ぶっきらぼうでそれでいて、どこか内面でぐっと力を溜めてから吐き出したみたいな言葉が何故か彼らしくないなと思った。
「あんた前に言うてたじゃろ、うち不定休や言うたら、店来て閉まってたらショックやって」
「あー、そう言えば言ったわ」
「教えとったらわざわざ出向かんでも分かるけぇ」
「そっか、そうだよね、ありがとう。じゃあ交換」
寒いのに手袋をしてこなかったことに、今更になって後悔した。
無造作に突っ込んだままのダウンのポケットからスマホを取り出して、冷えた指先ではロックの解除さえ手間取ってしまう。
震えすぎやろ、そう笑った彼の名前がLINEの1番上に表示された時、いつでもハズれなくDahliaに行けることが死ぬほど嬉しかった。
〜閉店後のDahlia座談会〜
「おま、………いつの間に花衣と連絡先交換したんだよ」
「さっき。………スーパーで会うた」
「何があっても客との交流反対派だったお前が、ねぇ」
「定休日教えるだけじゃて」
「こりゃ明日は大雨だな」