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Wild Flower【ガチアクタ/ザンカ/現パロ】

第4章 スタディ・ステディ



お目当てはカゴに満載入ってるし、数日困らない程度には買い込んだ。何となく二人でレジまで歩いて会計を済ます。こっそり入れ込んだDahliaのあのチョコを目敏く見つけたザンカくんは、ハマっとるやんって、少しだけバカにしたように笑った。








◇◇◇◇◇◇






「桜っていつ咲くの?」
「なに急に」
「だってもう暦では春でしょ?いつ頃だったかなーと思って」
「とりあえずその雪だるまみたいなもっこもこ脱げるようなってからじゃろ」
「まだ寒いもんね」


一緒にスーパーを出た帰り道、幹線道路の左右に植えられた桜の木は、蕾どころか硬い焦茶色をしている。肌を撫でる風の温度にはまだ棘があるから、あともう少し先かもしれない。冬のボーナスで奮発したちょっと良いダウンを見下ろして、ほんまぬくそうやのぅ、そう漏らした彼のジャケットも絶対暖かいでしょ。
仕事着しか見たことないけど、ネイビーのフード付きジャケットを難なく着こなしてるあたり、スタイルいいし確実にオシャレだと思った。


出会って数週間、あの無愛想が服着て歩いてますみたいな彼と、こんなに砕けた会話ができるなんて思ってもみなかった。
会話のテンポ、無言の間、たまに出る鋭い返し、そのどれもが窮屈じゃない。

エンジンさんのテンポも楽しいけど、居心地がいいのはザンカくんなんだよなぁ。

なんて、帰宅ラッシュ時の、テコでも動かない車の列をぼーっと見ながら歩いていたら、いつの間にか分岐点にさしかかった。わたしは真っ直ぐ、左の細道はDahlia。

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