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推しの娘☆

第2章 天才的なアイドル様☆ 【ヒロアカ 爆豪×アイドル】



(死ねない。こんなところで、終わるわけにはいかない……!)



気づけば、彼女はこの世界にいた。



「個性」という超常の力が当たり前に存在する、奇妙な世界。
けれど、彼女が選んだ道は変わらなかった。

今度こそ、輝きのあの頂へ。
誰もが自分を認め、誰も手が届かないほどの高みへ。


メンバーとの馴れ合いに興味はない。
実力の差を僻む視線など、前世で浴びた殺意に比べれば微風にも等しい。
今世の自分に課したのは、完璧であること。
ストーカーの影に怯える暇があるなら、一秒でも長く踊り、一音でも正確に歌う。
二度目の命は、夢を叶えるために過ぎなかった。



「……まだ、足りない」



ふと、昼間のイベントで目が合った、あの金髪のヒーローの顔が浮かぶ。
若くしてプロの頂点に手をかけようとしている男。
彼と目が合った瞬間、は直感した。
あの男も自分と同じだ。


周囲の雑音を切り捨て、ただ純粋な「勝利」だけを渇望している。
あんな風に、誰にも文句を言わせない圧倒的な光を放たなければ、また暗闇に飲み込まれる。



「次は、もっと……」



震える脚を叱咤し、は再び立ち上がった。
センターの重圧も、メンバーの不仲も、死の恐怖さえも、彼女を止める理由にはならない。


鏡の中の自分と目を合わせる。
高校2年生、デビュー半年。
ここが地下だろうと、どん底だろうと関係ない。
志半ばで絶たれたあの日の続きを、この世界で完結させるまで。


は再び再生ボタンを押し、激しいイントロの中へ身を投じた。





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