異世界転生悪役令嬢だと思ったら、本当の悪女はヒロインだった
第24章 公開聴取 前編
「ええ」
彼は言った。
「能力ですね」
そして視線をリリアーナへ向ける。
「無自覚型の感情支配」
静かに続ける。
「共感支配(エンパシー・ドミネーション)」
私はリリアーナを見る。
彼女は泣いている。
本当に悲しそうに。
本当に傷ついたように。
でも……
その涙が落ちるたびに――世界は、私を悪役に書き換える。
ノアが小さく言った。
「なるほど」
そして微笑む。
「ヒロインは」
彼は結論を出した。
「悪役を作る能力者でしたか」
講堂の空気が、さらに歪んでいく。
そして。
物語は――本当の戦いへと変わり始めていた。