異世界転生悪役令嬢だと思ったら、本当の悪女はヒロインだった
第19章 ノア・アルケイン 後編
私は日記帳を広げた。
・リリアーナ
次の作戦:魔術事件
そしてその下に書く。
結果:失敗
私はペンを置く。
窓の外は静かだった。
だが――物語は動いた。
確実に。
そして私は知っている。
リリアーナはまだ諦めない。
演出型は、最後まで舞台を降りない。
だが――
舞台が壊れたとき、観客は――最初に演者を疑う。
エミリア・ヴァレンシュタインは、今日も泣かない。
その代わりに、私はただ静かに見ている。
聖女の物語が、崩れていく音を。