後宮は恋愛する暇はありません!なのに皇帝がやたら近い件!
第24章 暁辰と琳 後編
でも、否定もしなかった。
そこ!否定して?
哀願するように私は皇帝暁辰に、涙目で視線を送った。
しかし、それが不味かった。
その瞬間。
白宝様の顔が、ぱぁっと明るくなる。
あ、これ面白がってる
絶対面白がってる。
白瑪宮の庭は、まだ騒ぎの余韻を残していた。
捕えられた曲者はすでに衛兵に連行され、池のほとりには静かな夜が戻りつつある。
……戻りつつあるだけで、私の平穏はまったく戻っていなかった。
なぜなら――
「ねぇ琳」
白宝さまが、ものすごく楽しそうな顔をして私の隣を歩いているからだ。
嫌な予感しかしない。
「琳ってさぁ」
くいっと私の袖を引く。
「陛下といつから知り合い?」
「……え?」
私は固まった。
「い、いえ、その」
どう答えればいいのか分からない。
そもそも私は――さっきまで、あの方が皇帝だとは知らなかったのだから。