後宮は恋愛する暇はありません!なのに皇帝がやたら近い件!
第24章 暁辰と琳 後編
私は思う。
この人……
皇帝なのに。
さっきまであんなに強かったのに。
なんで今――こんな顔してるんだろう。
その時だった。
遠くから白宝さまの声が響く。
「琳ー!」
私は思わず振り向く。
でもその前に、暁辰陛下が、もう一度だけ私を見る。
その目はさっきより、ずっと真剣で。
そして――少しだけ、戸惑っていた。
私はその理由を、この時まだ知らなかった。
ただ一つ分かったのは。
……なんか可愛い
そこへ。
「琳!!」
白宝様が走ってきた。
そして――
私と皇帝のやり取りを、ばっちり見てしまった。
白宝様の目が、キラキラと輝く。
「……へぇ?」
なんか嫌な予感がする笑い方だった。
「琳」
白宝様が私の肩を抱く。
「あなた、もしかして」
「陛下に気に入られてる?」
やめてください!
私は青ざめながら必死に首を振る。
「違います!!」
「ただの下女です!!」
皇帝――暁辰は黙っていた。
でも、否定もしなかった。