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後宮は恋愛する暇はありません!なのに皇帝がやたら近い件!

第16章 茶会 前編


瑠璃宮。
後宮の中心にある皇后の宮であり、青い釉薬瓦と白玉の柱で造られた、静かで威厳のある建物だ。
その奥庭の涼亭で、皇后主催の茶会が開かれていた。
丸い白玉の卓。
淡い香を漂わせる花茶。
絹の衣を纏った女たち。
外から見れば、穏やかで優雅な集まりだ。
だが、この場にいるのは——後宮で最も権力を持つ女たち。
皇后と、四妃。
庭に風が通り抜ける。皇后は静かに茶碗を置いた。

 
「今日はよく集まってくれました」
 

柔らかい声だった。

皇后・沈瑠華(しんるーふぁ)。
齢24になったばかりだ。静かで穏やかな微笑みを絶やさない女。しかし、後宮の頂点に立つ女でもある。
その左右に四妃が座っていた。
最初に口を開いたのは、赤い衣の女。
朱雀妃・紅蘭(ほんらん)。
 唇に薄く笑みを浮かべている。

 
「皇后様の茶会は久しぶりですわね」

 
「ええ。最近は宮中も忙しくて」

 
皇后は微笑む。
朱雀妃は扇を軽く動かした。

 
「陛下も政務でお忙しいとか」

 
その言葉に、庭の空気が少し変わる。
――皇帝・暁辰
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