夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第14章 天使と巡り会うオラトリオ【東京第2結界】
「おいおいおい、晴明! 無茶しすぎだ‼」
力いっぱい肩を掴むと、晴明が焦燥しきった顔で振り返る。
「天一はどうした? アイツがいれば、もっと楽にやれただろ」
「……“彼女”は……眠らせて“縛り”にした。使わないことで、十二天将の能力を上げるために」
「バカなのか⁉ この国の呪霊は強くなってる! アイツの力があった方が……」
すると、晴明はさらに瞳をどろりと暗くし、唇を震わせた。
「……力がいるのだ……強くあらねば……この国を、守るために……」
――「力を得たいと思えば、それだけ大きな代償が必要だ」
「だからって……それでテメェが死にかけてちゃ……っ!」
胸倉を掴んで、瞠目する。隙間から覗く紋様を見て、とっさに晴明を押し倒し、乱暴に着物をはだけさせた。
「これ……呪詛じゃねぇか!」
心臓を中心にした禍々しい文様。これは――……。
「まさかオマエ、自分の血筋を呪ったのか⁉」
元々 白い顔を青白くし、晴明はパンッとこちらの手を振り払う。