第6章 クレッシェンドに高まる熱【賭け試合】
「…………」
「……大丈夫か、伏黒?」
ヤバい。可愛いが押し寄せてきている。
コイツ……何で こんなに可愛いんだ?
「メグ……?」
「……貸せ。俺が預かっとく」
ゴキュッと口の中に溜まった唾を呑み込み、無理やり邪念を鎮め、怪訝そうな顔をする詞織から制服を受け取った。結局 シャツも脱いだらしく、学ランと一緒に渡される。
外で詞織が肌着になったのかと思うと、その躊躇いのなさに心配が募るのと同時に、受け取った制服に ほんのりと体温が残っていて、柔らかくて甘い匂いが伏黒を煽った。
「……虎杖。十秒 耳塞いで、あっち向いてろ」
「あ、ハイ」
色々と察したのか。サッと背中を向けて耳を塞いだ虎杖を確認し、伏黒は手早く詞織の腰を抱き寄せる。
「メグ、何? 早く行こ……ぅんっ⁉」
噛みつくように詞織に口づけ、唇を吸い上げた。本当は舌を入れて詞織の口の中を堪能したいところだが、そこまでやると さすがに止まらなくなってしまう。
ひとまず、『詞織が欲しい』という欲求だけ宥めておこう。
「はぁ……もう少し……」
「ふ、ぁっ……待っ……やめ……っ」
詞織の吐息を呑み込み、柔らかい唇を貪る。やがて、名残惜しさとともに詞織の唇を舐めて離れ、頬に口づけを一つ落とした。
「よし」と言いながら、感触をなぞるように唇を指先で拭う。