第12章 語り合い
「……よしっ。セリアちゃんありがとう! 自分でも信じられないけど、突撃してみようかな。なんか燃えて来たよ! だってさ、どう思われても仕方ないし、私だってヴィクトルのこと本気だし。将来を考えたらパーティーだっていつか参加することになるかもしれないもんね!」
「そうそう、その意気! あ、イケメンいたら教えて! 高収入美形多そう〜!」
「あんた彼氏いるでしょ!」
鋭くツッコミながら、こうして二人だけの女子会はお開きになった。
親友と話したあとは楽しい気分に包まれるだけでなく、いつも心がすっきり軽やかになっているからありがたい。
カフェから出たあと外は暗く、もうイルミネーションが灯り始めていた。
二人で寒空の中騒がしく歩いていくと、セリアが突然立ち止まってあなたの腕を掴んだ。
買い物袋が跳ねて驚くが、彼女の「ねえあれ!」という鬼気迫った声に、同じ方向を見やる。
すると大通りの信号付近に、ある人物が立っていた。
それは元彼のマティアスだった。
金髪が目立つ彼はポケットに手を突っ込んだいつものチャラい風貌だったが、正面には女性がいた。口論しているようだ。
「誰あの女、知ってる?」
「ううん、知らない」
二人は遠くから建物の影に隠れて様子を伺った。
すると女性はマティアスの頬を思い切り叩いた。何やら吐き捨ててその場から去っていく。
彼も文句を口走っていたが、こちらに振り向いて歩き出そうとしたので、あなたとセリアは素早く店の影に入ってしゃがみこんだ。
「やばっ、見えてないよね」
「大丈夫、あっ行ったわ」
親友の声にほっとして、しばらくしてその場から出た。