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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第11章 一大事編


それから天気が良かったので二人で公園を散歩したり、路地に並ぶ個人商店を見たり、ゆったり気楽に過ごした。

「は〜こういうのも良いよねぇ。ヴィクトルもこうやって当てもなくブラブラしたりするんだね」
「おいおい、普通にするよ。俺が時間と効率を重視するせっかちタイプだと思ってたの?」
「違うの?」
「全然。仕事ではそうしなきゃならない面もあるけどね。普段はぼうっとすることもあるんだから」

ははっと小気味良く笑う彼の横顔に惹きつけられた。

「うそ! 信じられないよ。そういうとき何考えてるの?」
「名無しちゃんのこと」

さらっと真面目に言われてあなたは言葉が引っ込んだ。

隣で照れてまごついていると、ヴィクトルは立ち止まった。
人はまばらな路地だけど、手は繋いだままだしこちらをじっと見つめてくる。

彼はあなたの口に丁寧にキスを落とした。

「んっ。……近所だよ…!」
「そうだねぇ。俺は気にしないけどね」

恥ずかしがるあなたにくくっと楽しげに笑いかけながら、また手を取って彼は歩き出した。

ケーキ屋に向かうまでの道のりで素早く考える。
最近のヴィクトルは、なんだか熱っぽい。
前から甘いムード満々の男性だけど、まるであなたへの感情を手のひらの芯に握ってるかのような深い愛情を醸し出している。

そしてそんな彼の強固な想いは、言うまでもなくあなたのことを幸せにしていた。
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