• テキストサイズ

美オヤジを誘って囲われて救われる話

第11章 一大事編


「こうやって見送れるのも、嬉しいなぁ。また一緒に暮らしたら、ありえることだよね」
「⋯⋯そっ、そ、そうっ⋯⋯だよねっ」

あなたはまた顔が熱くなり、なんだか過剰に反応してしまった。しかも次の言葉が出てこない。

不自然に黙ったあなたを見て、ヴィクトルが「ん?」という顔をする。

「あ、いや。プレッシャーをかけるつもりじゃないんだよ、ごめん」
「ううんっ。全然分かってるし! こっちこそごめんっ」

顔を勢いよく振りながら、あなたの頭の中で、昨日の彼の言葉が反芻する。
熱にうなされたみたいに、言っていた言葉。

あなただけに向けて。
だけれど、それは夢の中の言葉だ。

現実ではない。

「じゃあ行ってきます!」
「あ⋯うん! ねえ、ちゃんと帰ってきてくれよ、名無しちゃん!」
「もちろんだよ!」

あなたは足早に逃げるように、彼に振り返って手を振ることもせず、マンションの静かな廊下を進みエレベーターに乗った。
/ 202ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp