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白と黒のハーモニー 第二局 【ヒカルの碁・緒方精次】

第4章 ● ハッピー緒方ブームとおうちデート ○


 スーパーから帰宅した緒方と星歌は夕飯の準備を始める。
「じゃあ、野菜切るか」
「うん! 私、玉ネギ切るね」
 星歌は袖をまくり上げてスタンバイをする。…星歌のこの笑顔、純粋でたまらないと、緒方の胸が熱くなる。キッチンは広くなく、2人の体が時折触れ合う。
 星歌が玉ネギを切っている途中で包丁を止めて緒方を見上げる。
「これでいい?」
 …この上目遣い…反則だろ…と、心臓がドキリと鳴り、星歌のこの目、近くで見るとさらに愛おしいな…と、独占欲がくすぐられる。
「ああ、それでいいぞ。オレはニンジンを切るか」
 クールに返すが、声が少し上ずる。
「精次さん、エビの背わた取るの、こうでいい?」
 エビの下ごしらえに取りかかった星歌が、また見上げてくる。またこの上目遣い…と、胸が再びドキリとなる。白川の「一緒に料理」は悪くないが、こんなに近くで作業していると集中できないな…と、内心で苦笑い。
「ああ、完璧だ」
 緒方が褒めると星歌が目をキラキラさせて喜び、この子、こんなことでこんな笑顔を見せてくれるのか…と、愛しさが募る。
 鍋に具材を入れて煮込んでいくと、キッチンに香ばしい匂いが広がる。無事にシーフードカレーが完成し、2人でテーブルに運んで食べる。
「おいしい!精次さん、やっぱり料理上手!」
「2人で作ったんだから星歌も料理上手だろ?」
「あ、そっか。でも、精次さんが教えてくれたから」
 笑顔の星歌を見て、この時間、幸せだな…と、胸がいっぱいになる。食後には、スポンジを分け合いながら2人で洗い物をする。この光景…やっぱり新婚みたいじゃないか…?と内心でニヤリとする。
 片付けが終わると、ソファに並んで星歌の学校の話に耳を傾けた。星歌が新しいクラスの友だちのことや、囲碁部に見学に行ったが強そうだったから何もせず立ち去ったことなど、楽しそうに語る。星歌のこのキラキラした目、ずっと見ていたいな…と、満ち足りた気持ちになる。星歌とならこうやって話しているだけで十分だ…。心地よい陽気の春の夜、2人の時間は穏やかに流れていた。
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