禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第14章 へなちょこな彼は彼女を愛したい 【REBORN ディーノ】
翌朝、十分な休息とディーノの過保護な看病のおかげで、いのりはようやく自分の足でしっかりと歩けるまでになった。
「よし、体調は万全だな? ……じゃあ、行こうぜ。京都へ」
ディーノは、並盛の駅のホームで彼女の肩を抱き寄せた。
隣には、苦笑いを浮かべたロマーリオが控えている。
今回の日本滞在で、いのりがどうしても調べたいと言っていた場所。
それが、古都・京都だった。
「ディーノさん、本当に……ついてこなくて大丈夫ですよ? 昨日の今日で、お仕事も溜まっているでしょうし」
「……冗談だろ? あのヤクザの一件があって、お前を一人で京都に行かせるわけないだろ」
ディーノは真剣な眼差しで彼女を見つめ、少しだけ力を込めてその肩を抱きしめた。
「そもそも、一人で行かせる気なんて最初からさらさらないんだ。お前がどこへ行くにしても、俺がついていく。……分かったな?」
「……はい。ありがとうございます」
いのりは小さく頷き、彼の胸にそっと頭を預けた。
京都――。
そこは、自分がかつていた世界では「呪術の要」とも言える場所だった。
禪院家や五条家、そして数多の呪霊たちの気配が渦巻いていたあの土地が、この世界ではどうなっているのか。
新幹線の窓の外を流れる日本の風景は、どこまでも平穏で澄んでいる。
ディーノの手の温もりを感じながら、いのりは密かに決意していた。
この世界に本当に「呪い」がないのか、そして自分がなぜここへ来たのか、その答えを確かめるために。
一方のディーノは、彼女の瞳の奥に宿る「覚悟」のような光を敏感に感じ取っていた。
「……何があっても、俺が守ってやるからな」
その言葉は、マフィアのボスとしての誇り以上に、一人の男としての、揺るぎない誓いだった。