禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第14章 へなちょこな彼は彼女を愛したい 【REBORN ディーノ】
「お、おい! 無理すんな。やっぱりまだ腰、ガタガタじゃねーか」
「……うぅ。ディーノさんの、……ばか……」
「……すまない。あんなに締めて強請られたら、止まれなくて……」
耳まで赤くして頭を掻くディーノ。
その不器用な優しさに触れ、いのりは少しだけ悪戯っぽく彼を見上げた。
「……ディーノさん。私、今日は一歩も動けそうにありません」
「ああ、分かってる。今日は一日、ここでゆっくり休もうな」
「……じゃあ、今日はたくさん、私を甘やかしてください。……いいですか?」
上目遣いで、少しだけ甘えるように告げる。
するとディーノは一瞬だけ驚いたように目を見開いた後、心底愛おしそうに目を細めた。
「ああ、もちろんだ。朝飯も、着替えも、……トイレに行く時だって、俺が全部抱っこしてやるよ」
「……ふふ、それはやりすぎです」
「いいんだよ。お前が俺を嫌になるくらい、たっぷり甘やかしてやる」
ディーノはそう言って、彼女の額に優しく口づけを落とした。
呪いの気配も男たちの汚らわしい感触も、今はもう遠い。
カーテン越しに聞こえる並盛の穏やかな朝の音を聞きながら、いのりはディーノの腕の中で、かつてない安らぎを感じていた。
その日は一日中、ホテルのスイートルームの時間が止まったかのように穏やかに過ぎていった。
ディーノは宣言通り、甲斐甲斐しくいのりの世話を焼いた。
ベッドからソファへの移動はもちろん、食事を口に運ぶことなどすべてを自分の手で行った。
バスローブ一枚で過ごす彼女の、はだけた胸元に点在する自身の付けた痕跡や、すらりと伸びた白い足が視界に入るたび、ディーノの喉仏が大きく上下する。
(……くっ、落ち着け。昨日の今日でまた襲ったら、今度こそロマーリオに殺される……)
荒れ狂う雄としての本能を必死に理性で押し殺し、彼はあくまで紳士として振る舞い続けた。
その献身的な温もりに包まれ、いのりの心にこびりついていたヤクザたちの汚らわしい感触は、少しずつディーノの体温で上書きされていった。