禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第14章 へなちょこな彼は彼女を愛したい 【REBORN ディーノ】
冷えたミネラルウォーターを口に含ませ、ディーノは震える手でいのりの喉を潤した。
「ほら、ゆっくり飲め。……すまねえ、のぼせるまで抱き潰して…」
部屋の入り口では、緊急の呼び出しに応じたロマーリオが、氷嚢や冷却シートを詰めた袋を手に呆れ果てた顔で立っていた。
「ボス……いくらなんでもやりすぎです。嬢ちゃんの体調も考えずに、湯船でそこまで抱き潰すなんて。跳ね馬の名が泣きますよ」
「分かってる、分かってるから……っ。今は小言より先に、これ、どこ冷やせばいいんだ!?」
ディーノは焦りながらも、ロマーリオに指示された通り、いのりの首筋や脇の下に手際よく冷却シートを貼っていく。
真っ赤に上気した彼女の肌は、熱を持っていた。
「……あ、……ロマーリオ、さん……っ」
薄く目を開けたいのりが、ディーノを庇うように掠れた声を出した。
「ディーノさんの、せいじゃ、ないです……。私が、お願いしたから……上書きして、ほしいって……私が……」
「……いのり」
その言葉に、ディーノは胸を締め付けられるような思いで彼女の手を握り締めた。
だが、ロマーリオの視線は依然として厳しい。
「理由はどうあれ、結果として倒れるまで追い込んだのはボスの責任です。猛省してください」
「……ああ。本当に、ごめん。……あんなにぐったりするまで抱いちまって」
ディーノは消え入りそうな声で謝罪し、そのまま彼女を抱きしめるようにベッドの隣に横たわった。
大きな掌で彼女の背中を優しく叩き、落ち着かせるように何度も名前を呼ぶ。
「……今日はもう、どこにも行かない。ここでずっと、お前が眠るまで一緒にいるから」
その温もりに包まれ、いのりは安心したように深く、長い吐息をついた。
のぼせと快楽の余韻が心地よい眠りへと変わり、彼女の呼吸は次第に穏やかなリズムを刻み始める。
それを見届けたロマーリオは、静かに氷の入ったボウルをサイドテーブルに置き、照明を落とした。
「……お休みください、ボス。嬢ちゃんも明日までには回復されるでしょう」
部屋の外に出ると、そこには心配そうに待機していた数人の部下たちがいた。