• テキストサイズ

【呪術廻戦】呪いの嫁入

第10章 生きている証※


「……何アイツに送ってんですか」


俺の問いに、五条さんは口を尖らせ、不思議そうに首を傾げた。


「え、もしかして連絡来てないの?」
「来てませんよ」
「マジ?」


マジもなにも、アプリを開いた今だって、通知欄には一件の表示もない。


そういえば、俺がナマエを遠ざけたあの日から、アイツは俺の私的な任務に一切口出しをしなくなった。

それはナマエなりの気遣いだと分かっているし、俺もそれでいいと思っている。


ただ、裏で俺の事についてのやり取りをしているのを見せられると、我慢させているようで申し訳なさが込み上げた。


「………帰ります」
「ウンウン、そうしな〜!飛行機の手配はやっとくから」


五条さんの飄々とした声に背を向け、俺は逃げるようにその場を後にした。


(……一応、連絡入れとくか)


空港へ迎うタクシーの座席に深く沈み込み、俺は開いたままのメッセージアプリでナマエとの履歴を探した。

最後にやり取りしてから、もう何週間も経っている。


『今から帰る』


ただそれだけを簡潔に打って送った。


アイツがこの通知を見て、少しでも安心出来ればいいと思ったから。


送った直後の画面を暫く睨みつけながら、俺は自分の不甲斐なさに改めて奥歯を噛み締めた。
/ 309ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp